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JDSについて

<ダウン症とは>

 正式名は「ダウン症候群」(最初の報告者であるイギリス人のジョン・ラングドン・ダウン医師の名前により命名)で、染色体の突然変異によって起こり、通常、21番目の染色体が1本多くなっていることから「21トリソミー」とも呼ばれます。この染色体の突然変異は誰にでも起こり得ますが、ダウン症のある子は胎内環境がよくないと流産しやすくなるので、生まれてきた赤ちゃんは淘汰という高いハードル乗り越える強い生命力をもった子なのです。
 ダウン症の特性として、筋肉の緊張度が低く、多くの場合、知的な発達に遅れがあります。発達の道筋は通常の場合とほぼ同じですが、全体的にゆっくり発達します。
 心疾患などを伴うことも多いのですが、医療や療育、教育が進み、最近ではほとんどの人が普通に学校生活や社会生活を送っています。


Q1:ダウン症は病気ですか?

人間は一人ひとり、違いをもっています。ダウン症は、生まれつきの特性(性格や体質のようなもの)の一つと考えたほうがいいと思います。


Q2:なぜダウン症になるのですか?

私たちの体のたくさんの細胞の中には、46本の「染色体」というものが入っています。たまたまそれを47本もって生まれてきたのが、ダウン症のある人たちです。
偶発的に起こることがほとんどで、誰にでも起こり得ることです。600〜800人に1人の割合で生まれるとされています(引用元:小児慢性特定疾病情報センター)。


Q3:どんなふうに育つのですか?

発達が緩やかなことなどダウン症の影響はあるものの、基本的には個性豊かな「普通の子、普通の人間」で、私たちと大きな違いはありません。ですから、子育ても特別でなく、少しゆっくり、丁寧にすればいいのです。発達支援は必要ですが、難しく考える必要はありません。ご家族が温かい気持ちで接し、お子さんを大切に思う心からの愛情を注ぐことで、お子さんは明るく元気に育っていきます。


Q4:ダウン症のある人たちは病気になりやすいのですか?

ダウン症のある子は一般の子より病気がちと思われていますが、それほどではありません。なかには病気と縁のない子もいます。ダウン症の併発症(合併症)といわれるものも、一般の子がかかるような病気の頻度が少し上がるだけです。また、ダウン症のある人にはあまりみられない病気もあります(たとえば、真性喘息、川崎病、新生児仮死による重い脳性麻痺、癌など)。
病気に対して神経質になりすぎてはいけませんが、万一の場合を考えて、早期発見と適切な治療のために、かかりつけ医をつくっておくことは必要です。「いつもと違う。何かおかしい」と思ったらすぐに診察を受けることと、定期的な検診を受けることが、病気の悪化を防ぎます。
ただしこれは、きょうだいにも言えることです。ダウン症のある子だけでなく、きょうだいの心身の健康にも気をつけましょう。


Q5:学校はどうなりますか?

地域の小中学校へ通うか(普通学級か特別支援学級に在籍)、個々の状況に応じて特別支援学校を選びます。高校は特別支援学校へ進む人が大半です。


Q6:友達をつくることはできますか?

もちろん! 明るくてやさしいのがダウン症がある人たちの自慢です。人なつっこい性格で、学校でも職場でも、たいていの場合、うまく溶け込むことができます。


Q7:仕事はどうしていますか?

施設や作業所での軽作業のほか、飲食店や小売業など、さまざまな分野で多くの人が働いています。趣味を生かして画家や演奏家などを目指す人もいます。プロの書道家、ダンサー、俳優として活躍している人もいます。

 
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