第7回 (財)日本ダウン症協会 全国大会 <in御殿場>


●第1日目:7月26日(土)  
■開会
 
 会場は、御殿場市にある時の栖「御殿場高原ホテル」でした。

 正面玄関には看板も出され、参加者にも期待と緊張が・・・。2階のバンケットホール「さくら」に約800人もの参加者が集まりました。

玉井JDS理事長の挨拶から、オープニングがスタートしました。
オープニングの司会は会員の親族でフリーアナウンサーの今水オリさん。


■パフォーマンス

 
 地元静岡県御殿場市に本部を置く社会福祉法人富岳会の「富岳太鼓竜神組」の和太鼓が披露され、富士山にちなんだ勇壮な3曲が演奏されました。

 中でも2曲目のオリジナル曲「富士の雷舞」では、正面に置く長胴太鼓に加え、左手に置いた小型の桶胴太鼓を同時に演奏する「ツインパート」と呼ばれる難しい技が披露され、多くの参加者が感動のあまり涙を流している姿が目にされました。知的発達障害の人たちが一つの曲を完成させるのに10年以上もかかるという説明が頷ける、ほんとうにすばらしい演奏でした。


■講演「経済学の視点からみた障害者の自立支援」

 1日目のメインは、慶應義塾大学商学部客員教授で商学博士の中島隆信先生の講演です。


 「経済学の視点からみた障害者の自立支援」という演題で講演されました。先生には脳性マヒがあり車イスの生活をされているお子さんがおられ、ご自身の体験に基づく視点と、同大学から内閣府へ出向されてのお仕事からの視点など、様々な観点から障害者の支援について説明されました。

 いくつかのポイントとしては、福祉の事業は事業主がまだまだ行政頼みの姿勢が大きく、運営する施設の顧客であるはずの障害者の立場にたった運営に目が行っていない現実と、顧客であるはずの障害者は、あらゆる経済活動の基本的な行動である「消費」を担う一員であることの認識と行動が大切、とされました。

 また、その延長線上のお話として、障害者は事業を支える生産者にならなければならず、事業に利益をもたらすよう一般企業と同様に「ホウレンソウ」(報告・連絡・相談)による作業や業務の効率化も必要とされました。難しい経済学を、統計的なケーススタディを取り入れたりしながら、身振り手振りを交え、原稿を一切見ないでよどみない講演には、終了と同時に大きな拍手が沸き起こり、質疑応答も活発に行われました。


■託児

 託児は、0歳から3歳未満のAグループ、3歳から小学2年生くらいまでのBグループ、小学3年生くらいから中学生までのCグループ、高校生以上のDと4グループに分かれて実施されました。


 小さな子を見守る役目には本人ボランティアも参加しました。Cグループは室内あそびと敷地内にある「ありがた山」へのウォークに、Dグループも屋外のスタンプラリーなどを楽しみました。


 合計150人近いダウン症児やそのきょうだいなどを、本人も含めた約80人が対応する大規模な託児には、静岡県内をはじめ全国から参加してくれたボランティアが大活躍でした。

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