第3回 (財)日本ダウン症協会全国大会

 第3回(財)日本ダウン症協会全国大会<山梨大会>が無事終了しました。今大会へは、17都府県から約230名の皆様に参加していただきました。そのほか、数多くのボランティアの方やお手伝いの方に裏方としてご協力いただき、本当にありがとうございました。
 

●準 備

 昨年の7月、急遽、山梨県で全国大会の開催を引き受けることになったのですが、山梨県支部は会員数からしても中規模の支部であり、これまでに大きなイベント等の開催経験もなかったことから、すべてが未知数の中でのスタートでした。準備に取りかかる上で私たちは、「自分たちが楽しく準備できる大会にしよう」、また「私たちのメッセージをできるだけ多くの会員の方々に伝えよう」と決め、大会の準備を進めてきました。


●第一日目

 大会の一日目は午後1時から、山梨県立わかば養護学校のみなさんによる和太鼓演奏、ロックそうらん節の踊りで幕が開きました。勇壮な演技に続いて、山梨県の紹介や「ふじ山」の演奏、「いのち」の合唱の後、大会の開会が宣言されました。また今大会では、県立八ヶ岳少年自然の家を会場として「siblings camp」が同時開催となりました。開会式の後、キャンプ参加者の出発式が行われ、キャンプの参加者39名とボランティアスタッフ52名がキャンプ会場へ元気に出発していきました。
 キャンプの初日、初めて出会った友達とスタッフはそれぞれ最初、少々不安そうな表情でした。でも、キャンプ会場に着き、自分たちで薪を割ったり、ご飯をつくったりしているうちに、みんなの顔がだんだんと笑顔に変わっていったそうです。世界で一つだけのオリジナルペンダントを作ったり、ナイトハイキングをしたり、満天の星空のもとでキャンプファイヤーを楽しんだりと、いっぱいの思いでとたくさんの友達ができたようでした。
 メイン会場では6つのグループに分かれて、
   ○幼児期から就学まで
   ○中学校時代、高校時代
   ○作業所をめぐって
   ○きょうだいのこと
   ○福祉活動と親の会の活動
   ○余暇支援
の各テーマに沿って意見交換が行われました。
 楽しみにしていた夜のナイトハイクは、残念ながら空が雲に覆われて星は見えず、中止になりました。しかし、山梨県立科学館の加賀美主任が、プロジェクターを使って星について大変興味深い解説をしてくださいました。


●第二日目

 大会の二日目は、山梨医科大学の高田谷先生指導のもと、「動いて、遊んで、考えて 〜何ができるかな〜」をテーマにしたレクリエーションが行われました。会場内で跳ねたり、踊ったり、思いっきり体を動かしました。
 午後からは、
   ○フリーアート
   ○連鶴
   ○かざぐるま
   ○シーダローズアレンジメント
   ○押し花アクセサリー
   ○アートバルーン    
   ○水墨画
の創作活動が行われ、参加者は思い思いに作品の制作に取り組んでいました。また、Tシャツ作成コーナーで作った、自分の作品や記念写真をプリントしたTシャツ等は、大会のいい記念になったのではないかと思います。
 全国のみなさんから出典していただいた作品と、作品のイメージに合った詩を組み合わせた「詩と絵のコラボレーション展」の作品も展示されました。鑑賞した方々は、感動と新たな発見を得ることができたようです。


●第三日目

 大会最終日の三日目には、グループワークの結果報告やキャンプ状況のビデオ上映の後に、閉会式が行われました。あっという間の3日間でしたが、八ヶ岳高原の爽やかな気候の中、お天気に恵まれ、本当にすばらしい3日間を過ごすことができました。
 唯一残念だったのは、みんなが大きな声で「ふじ山」の歌を歌ったにもかかわらず、富士山の姿を見ることができなかったことです。機会がありましたら是非、また富士山を見に山梨にお越しください。山梨県支部一同、お待ちしています。【山梨県支部:石川善文記】