ダウン症児者の芸術創作活動
アートコレクション No.6

CONTENTS


石黒 結那


松野 なぎさ


南 正一郎


余語 充敦



石黒 結那
(いしぐろ ゆうな)


洋光幼稚園 勤務
広島県在住



 高等部卒業後、私立の幼稚園で週3日、園児さんの布巾を干したり、たたんで各組に配るなど、2時間ずつですがアルバイトをしながらアート制作をしています。他の2日は、自立支援法を利用して地域生活支援事業施設である「さをり広場」に通っています。ポストカードや栞など、グッズにしたものを喫茶店や文具店などに置いてもらっています。公民館や美術館でも作品展をしていただけるようになり、平成20年の夏、栃木県の「もうひとつの美術館」主催の全国公募展に応募したところ、「とび箱」が入選し、会期中「馬頭広重美術館」に展示されました。夏の休暇を利用して一緒に出かけ、幸せな経験をしました。結那の絵がまた新しい出会いをつくってくれています。


「しましま花びん」


「とんぼの遊ぶ空」




「まぼろしの花」


「ともだち」


「とびばこ」


松野 なぎさ
(まつの なぎさ)

大塚ろう学校杉並分教室6年
東京都在住


 なぎさは、ろう学校の重複クラスに在籍しています。小学校に入学し図工(専科)の山中由美子先生と出会い、楽しく作品作りをしています。「かわいいトリオ」は、初めて作った陶芸作品です。毎年、さまざまなテーマで焼き物を焼いています。先生のアドバイスを受けながら自由に表現しています。季節の花を描いたり、立体を作ったり、彫刻刀を使って版画をしたり、みんなで力を合わせて大きな作品を作ったりと、楽しい図工の時間を過ごしています。家でも、絵を描いたり、粘土を触ったりと、いつも何かを作っています。

「かお1」


「かわいいトリオ」


「かお2」


「なかよし」


「かお3」

 


南 正一郎
(みなみ しょういちろう)

家事手伝い
千葉県在住


私は去年、白血病で入院していましたが、退院しました。今ではもとの自分にもどるため、日々ウオーキングをしたり、足腰そして腕や腹の筋力をもどすためトレーニングをしています。少しずつ体力もついてきています。食事も気を付け、食べすぎず、あまいおかしも少しへらし、よく動くようにしています。  妹と一緒に洗濯や料理を教わりながらやっています。絵手紙を出したり、俳句をかんがえたりします。オカリナのれんしゅうもします。もう少し良くなったら、また空手に復帰します。道場にもどって稽古したいです。空手の基本の練習をして毎日をすごしています。またみなさんとお会いしたいです。JDSの友へ









 

 


余語 充敦
(よご みあつし)

さふらん生活園 通所
愛知県在住


2005年9月、「ぼくのカナダ絵日記帳」を自費出版しました。これらの絵はその中のもので、私の学生時代からの友人が住むカナダの島、ソルトスプリング島への印象的な旅の思い出の数々です。  成人期のさまざまな問題が会報にも取り上げられるようになりました。息子も然りです。カナダで出会ったダウン症のプロダンサー、ブラッドさんの格好良さに憧れて伸ばし始めた髭は、もう3年あまり。でも、あの頃より笑顔も言葉も減少。絵筆は持っても、パターン化し、どんどん細密化が進行中。それを個性と捉えればいいのか……。この頃、つくづく思います。「楽しんで絵を描いているなら、それが最高! それで十分!」と。 絵がパターン化し細密化しているのも、彼の"進化"なのだと。

絵日記帳をご希望の方はJDS事務局までメールかファックスでお申し込みください。
(送料込み1,800円)


 

 


(2008年の作品)

 

 
 
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